ホワイトプランでいこう

モテたいやつだけ来い。俺をジャンプ台として使え

ラーメン二郎のテーブルは赤い2

彼女とはパンケーキの話で盛り上がり、パンケーキを食いに行くことにした。

ゆりか「うちの寮の近くにパンケーキ屋さんありますよ!」

僕「おー近くにあるんだ。パンケーキ屋さん通うためにそこに住んだんでしょ笑」

ゆりか「そんなわけないじゃないですか笑 ただ、パンケーキ好きなので近くにあるのは嬉しいですね」

お店は円山にあり、まるやまぱんけーきというお店だ。

実はここ、前にも行ったことがある悪魔のパンケーキと天使のパンケーキのメニューがある所だ。そう、僕がハチミツ瓶をひっくり返して、パンケーキを台無しにした思い出のある店である。(前記事参照 もう、好きじゃない。ラインもしてこないで。)

女子はみんなパンケーキが好きなのだろうか。よりにもよってここ。

何ヶ月も女子と会話していない僕にとってこのアポはとても緊張した。待ち合わせの時はすでにハチミツで脳みそドロドロだった。

もうハチミツの過ちは再び繰り返さないようにしよう。

ーーー

初会い当日

駅前で待ち合わせし、到着のラインが来たので僕らは通話しながらお互いを見つけた。

しかしお互い緊張のあまりか会話もなくフリーズ。

例えるならラーメン二郎初心者が知らずに誤って小ラーメンを頼み出てきたそれに絶句しているような感じだ。

僕「そ、その服かわいいね…うーんと日本製の布?」

ゆりか「え、いや、どうなんだろう…わかんないな…」

何か話さなきゃと思うけど思いつかないし、わけのわからない会話になる。

でも向こうもそうだった。

何か話そうかと一生懸命だ。

ゆりか「あ、でもね、これ友達から借りた服なんだ!私男の人と会うのってあんまりないからどんな服を着ればいいかわからなくて笑」

ゆりかも大概だった。

そしてパンケーキ屋さんに到着。

なんというか、あの時はお互い緊張はあったが、お互いの中の何かが共鳴していたんだと思う。この人ともっと仲良くなりたいと。

二人ともパンケーキを注文したが、パンケーキのモサモサ感もあり、なかなか喉を通らない。でも二人ともどこか楽しんでいた。

ーーー

外は夕焼けの時間になっていた。

僕らはパンケーキ屋を出た後、二人で少し散歩した。

特に会話はない。でもそれでよかったのだ。

1時間ほどだろうか。ただ歩いて少し話すだけ。

彼女はこの後用事があるということだったので、僕らは別れた。

彼女からすぐラインが来た。

「ありがとう。今日あんまり話せなかったけど、楽しかった!」

僕からもすぐラインを返した。

そして、また二人で会うこともすぐに決まった。

帰り道、一人で歩く僕の中から何かで無限に溢れている感じがし、中から膨らんだような感覚だった。

その膨らみは食べたパンケーキではなくもっと別のもので胸いっぱいだった。

ーーーー

後日僕らはまた二人でスターバックスでデートすることにした。

しかし、デートに行く前に思い出した。

僕「(留年の手続きで学務課から今日中呼び出し食らってるの忘れてた…)」

彼女にはあんまり今日は一緒にいれないから今度にすることを提案した(留年のことは伏せておいた)

でも、彼女はこう答えた

「少しでもいいよ。今後ちょっと用事あわないし!」

こうして僕らは会うことになり、スタバでコーヒーを飲んだ。

いられたのは30分もない。ただ、会えただけでも嬉しかった。

別れた後もラインのやりとりは続く

ゆりか「今日もありがとう!でもやっぱりもうちょっと一緒にいたかったな…笑」

嬉しかった。

その後は学務課へ行き、担当のお兄さんに留年のことで怒られもしたが、悪い意味では落ち込まなかった。幸せいっぱいだったから。

例えるなら、ラーメン二郎の店内で店長に怒られようが、その後に二郎が食べられる幸せが待っているのなら落ち込まずに乗り越えられるといった心境と同じといったところだろう。

学務課からの解放後、僕はラーメン二郎へと赴く。

そして昇竜の如く、麺を思いっきり啜る。

いつもより美味しく感じた。

そしてなせがその日だけ、ラーメン二郎の赤いテーブルはいつも赤く、ルビーのように綺麗に見えた。