Do you like Bitter chocolate? part4 last
俺たちは男2人で心身共に疲弊しながらラブホ街を歩き続ける。
その時の俺らの姿は例えるなら、ラーメン二郎完食後に来るあのヤニクラに似たような感覚が体を襲い、体が麻痺しているような状態といえよう。
しかし、そのとき天使か悪魔か、1人の女性が姿を現した。
見かけは20代で、歩きが遅く、お腹がちょっとでていた。
これはイケル。
そう感じた僕はその子に声をかけようとした。しかし相棒はやめようと首を振る。
しかし、今の僕はもうなんでもよかった。
とにかくきっかけが欲しい。その一心だった。
相棒の制止を振り切り、僕は声かけした。
僕「こんにちはー 僕らちょっとこれから男2人で、もうラブボで泊まろうかと思ってたんですけど、お姉さんきませんか?三人だと割り勘で安いですし。」
もちろん、ホテルに泊まる口実は嘘だ。なんとかトークして、飲みにいくことを誘おうと考えていた。
ぽちゃ女「あーごめんなさいねぇ、いまからちょっと友達のところ遊びに行くんよねぇ」
俺「こんな時間から夜遊びかー!俺らも一緒に遊びにいっていい?笑」
もうこのときから断られる前提で話していた。はっきりいってもう寝たかった。
しかし
ぽ女「あ、くる?笑笑 友達まだ来ないから時間潰さん?」
なんという僥倖。
まさかokされるとは思わなんだ。
そして、僕たちはとりあえず時間つぶしのために、軽く一杯飲むことにした。
相棒とはここで別れた。
ーーー
僕「どこいくー?」
女「うーん、どっか飲めるとこかなぁ、あ、ダーツバーいこ!」
ダーツバーか。行ったことないけど、なんか楽しそう。一杯くらいそんな高くないだろうし。
そして、僕らは店に入った。
ここでいかに彼女を魅了できるかが、勝負だ。一気に目が覚めた。
お店の雰囲気はよかった。しかし、僕が思っていた状況とはまるで違った。
まず、店員となまら仲がいい。
みんなして、ゲームをし始める。
俺にナンパされたことをし始める
すべてぶち壊しだった。
さらに、罰ゲームありのゲームで、負けまくった僕はおちょこ一杯分のストロングゼロを15杯は飲んでいた。もうベロベロだ。
女「あ、友達来たって。お会計いい?」
まぁ、楽しかったし、いいか。この子とはあんまり仲良くなれなかったけど、いい経験だった。 いっぱいしか飲んでないし、1000円とかだろ。
女「7000円ねー」
はい?
俺「え、一杯しか飲んでへんけど」
女店長「ちょw何いってんのw
深夜料金で1人3500円だよ」
最初の料金確認をしておけばよかった。
ていうかこの女、俺に7千円も出させようとしたのかよ。
俺「え、すいません、4000円しか財布にないんですけど…」
女「は?お前何いってん?金もねえくせにナンパしたの?」
俺「…: 」
人生の中で味わった中でも最高濃度の恥だった。
結局、4000円しか出せないので、女はカードを切って、割り勘の形になった。
帰るときはベロベろで、女には見送ってもらったよ。ただね、その目線がもう見下してるといったらありゃしない。
僕は今日1日でお金と時間、そして人間の尊厳を失った気がした。
相棒からラインが来てた。
大丈夫か?
俺は先に戻ってるから、戻ってくるときは連絡しろよ。
この世界には自分の味方は親と相棒、そして、ラーメン二郎しかないように思えた。
20超えたおっさんはいつのまにか泣いていた。
そして僕は通り道にあった松屋で牛丼をかきこんだ後、トボトボと相棒の家へと向かった。
bad end